いい油を摂ろう。 ~オメガ3を増やしオメガ6を減らす~ (シリーズ「糖尿病」㉛)2017年11月24日(金)
皆さんは油を摂ると血糖が上がると思っていますか?答えは否です。食後すぐに血糖を上げるのは糖質(炭水化物)だけです。とは言え、油は時間をかけて肝臓で糖にも変えられますが、それは食後8〜10時間後ですので忘れた頃血糖が上がります。また、油はカロリーが多い(ブドウ糖1g=4kcalに対して油1g=9kcal)ので、摂りすぎると太ります。
一方、油は体を構成する基本物質であり体内では合成できない油(必須脂肪酸)もありこれは食事から摂らねばなりません。とは言え、現代生活ではオメガ6系不飽和脂肪酸摂取が多くなりがちでオメガ3の摂取が少なく、その結果、動脈硬化や炎症、がん等が増えやすくなるとされますので、積極的にオメガ3摂取量を増やし、両者のバランスを改善する必要があります。オメガ3の代表は青魚(鯖、鯵、鰯など)に多く含まれるEPA(DHA)で、鰯を大量に食べるエスキモーに心筋梗塞が少ないことは昔から知られていました。またアマニ油、エゴマ油、クルミ、アーモンド等も勧められます。またマーガリン、ショートニングに多く含まれるトランス脂肪酸(合成油)は心臓病のリスクを高めるとされますので、控えた方が良いでしょう。