シリーズ糖尿病

  • diabetes

    酒は「百薬の長」なのか? 〜純アルコール量だと何グラム?〜(シリーズ糖尿病70)2024年5月24日(金)行徳新聞

     今年2月、厚労省より健康に配慮した「飲酒ガイドライン」が出され色々と論議を呼んでいます。

     

     アルコール代謝過程で出来る有害物質(アセトアルデヒド)を代謝できるかどうかは個人差があり、年齢、性別によっても変わります。すぐ赤くなり気持ちが悪くなるようなアルコール耐性の低い人の方が悪影響が出やすいですが、お酒に強い人でも飲酒量が増えれば様々な悪影響が出ます。若い人では脳の機能低下、高血圧の問題、高齢者では認知症のリスク、また女性の方が一般に飲酒に対する耐性が低いようです。急速な多量飲酒による急性アルコール中毒のほか、長期飲酒によるアルコール依存や肝疾患、がんの発症等の問題があります。

     

     飲酒の影響は「純アルコール量」で見るべきとされ、

    純アルコール量(g)=摂取量(mL)× アルコール濃度(度数/100)× 0.8(アルコールの比重)

    で計算します。例えばビール500mL(5%)の純アルコール量は、500×0.05×0.8=20(g)になります。

     

     日本人では「1日当たりの純アルコール摂取量が男性40g、女性20gを超えると生活習慣病のリスクが高まる」とされます。一方、少量の飲酒であっても高血圧、男性の食道癌、女性の出血性脳卒中などの発症リスクは高まり、大腸癌は1日20g(週150g)以上の飲酒でリスクが高まるそうです。

     

     かく言う私もお酒は大好きですが、これからは自分にあった飲酒量を決めて、健康に配慮した飲酒を心がけるべきかもしれません。

    2024.05.16

ご予約・ご相談はお気軽に
 
ご来院される全ての患者さんが相談しやすい雰囲気づくりを心がけ、適切なアドバイスを行うよう努めております。

047-306-7570