シリーズ糖尿病

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    糖尿病がある方の熱中症対策は?(シリーズ糖尿病77)2025年7月25日(金)行徳新聞

     糖尿病がある方の熱中症は低血糖症状との区別が難しい場合もあり、めまい・ふらつき・意識障害など症状がある場合は可能なら血糖値も測定したいところです。

     また、SGLT2阻害薬(ジャディアンス、フォシーガ等)や利尿剤を内服されている方は、脱水リスクが高くなることにも注意。

     自律神経障害のある方で発汗や体温調節がうまくできなくなると体温が上がりすぎることがあり、汗が出ないのに暑い、手足がしびれる、意識がぼんやりするなどの症状には特に注意が必要です。

     

     一般的な注意点としては、

    ① こまめな水分補給を;喉が渇く前に飲む。血糖値が高いと脱水になりやすいので注意。水または糖分の入っていない飲料(麦茶、ほうじ茶、経口補水液など)を選ぶこと。スポーツドリンクは糖分が多いため必要な場合は糖質オフタイプや経口補水液(OS-1など)を選ぶこと。

     

    ② 室内環境を整える;室温28℃以下、湿度60%以下が理想。エアコンや扇風機を我慢せずに使う。就寝中の熱中症対策も、寝る前の水分補給と適度な冷房が必要。

     

    外出時の注意;暑い日中はなるべく外出を避け早朝や夕方に移動する。帽子・日傘・冷感タオル・通気性の良い服を使用すること。

     

    2025.07.19

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    糖尿病の方は認知症になりやすいですか?(シリーズ糖尿病76)2025年5月23日(金)行徳新聞

     2型糖尿病があると、アルツハイマー型認知症や血管性認知症になる可能性が高くなると言われています。その理由は、糖尿病によって血糖値が高くなったり、インスリン(血糖を下げるホルモン)の効きが悪くなることで、脳に悪い影響が出るからです。

     たとえば、アルツハイマー型認知症では、アミロイドβやタウたんぱくという異常なたんぱく質が脳にたまりやすくなり、これが認知症を進める原因になります。また、糖尿病が進むと血管が硬くなったり、詰まりやすくなったりして、脳の血流が悪くなります。その結果、血管性認知症というタイプの認知症も起こりやすくなります。

     さらに、血糖値が高い状態が続くと、神経の細胞にダメージを与えてしまい、脳の働きが悪くなったり、脳が縮んでしまうこともあります。特に記憶をつかさどる「海馬」という部分が影響を受けやすいです。

     このような認知症を防ぐためには、血糖値を適切にコントロールすることが大切です。ただし、高齢の方の場合、血糖値を下げすぎて低血糖になると、かえって認知症のリスクが上がることもあるため、「血糖を下げすぎないように気をつける」ことも重要です。

     

     

     

     

    2025.07.19

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    iPS細胞シート移植に成功 1型糖尿病治験、経過良好

    人工多機能性幹細胞(ips細胞)から作った膵臓の細胞シートを1型糖尿病のある人に移植する臨床試験(治験)を実施(京都大学医学部附属病院 4月14日)。1か月間、経過観察し、安全性に問題がないことが確認されたそです。今後2例目の移植が予定されていて移植後5年間血糖値やインスリンの量を測定するそうです。
    また、腎臓の細胞について、まだ動物実験の段階ですが、研究が進んでいるそうです。

    詳しくは
    さかえ2025年6月号p59

    #日本糖尿病協会 #糖尿病 #ダイアベティス #Diabetes #ips細胞 #移植手術 #再生医療

    2025.07.19

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