基本的に食べていけないものはないのですが、総カロリーを抑えることは必要です。やせることでインスリンの効きが良くなり、血糖のみならず血圧、中性脂肪も下がりやすくなります(メタボの改善)。その結果、動脈硬化を含めた糖尿病合併症を予防できます。

栄養のバランス(炭水化物、タンパク質、脂質)も大事です。炭水化物(糖質)は食後の血糖値が上昇しやすいため、近年極端な炭水化物制限を推奨するような情報が飛び交っています。確かに食後高血糖の抑制、減量には有効なのですが、低炭水化物食にすると高タンパク質、高脂肪食になることは避けられず、その結果動脈硬化、腎症を進行させる恐れがあります。主食(炭水化物)もある程度摂取する必要があります。

間食、外食、アルコール摂取時はカロリーが増加しやすいことが問題になります。カロリーの高い食事は、三つの”あ”と覚えましょう。あぶら(1g=9kcal)、アルコール(1g=7kcal)、甘いもの(ブドウ糖1g=4kcal)の三つです。これらに注意することでカロリーを減らすことが可能です。

食べ方、食べる順序の問題。よく噛んで(一口20回以上)食事にゆっくり時間をかけること、野菜から食べ始めること、満腹になるまで食べない(腹八分目ですませる)こと等もとても有効です。

糖尿病食は、誰にとっても健康長寿のための健康食と言えましょう。(当院では、管理栄養士による栄養相談を予約にて随時行っております。)

わたなべ糖内科クリニック