糖尿病治療薬の中でもSGLT2阻害薬、GLP-1受容体作動薬などGLP-1系薬剤は、血糖を下げると同時に体重も減らします。

 

SGLT2阻害薬は腎臓の尿細管でのブドウ糖再吸収を阻害し常時尿に糖を出すことで血糖を下げますが、尿に糖を捨てる(栄養を体外に捨てる)ことで体重も減ります(平均3kg程度)。一部のSGLT2阻害薬は慢性心不全、慢性腎臓病への治療効果も証明されていて、糖尿病がない人でも使用されます。

 

GLP-1系薬剤は我々が物を食べると小腸から分泌されるインクレチンというホルモンを薬にした物です。膵臓に作用して血糖が上がった時だけ効率的にインスリンを出させるのですが、一方脳の満腹中枢にも作用し食べ過ぎを防ぐことが分かっています。GLP-1というホルモンの受容体に作動するセマグルチド(商品名;オゼンピック皮下注、内服だとリベルサス)が最も減量効果があります(大規模臨床試験で平均―14%の減量)。またGLP-1に加えGIP作用も併せ持つチルゼパチド(商品名:マンジャロ皮下注)も登場し、更なる減量(-17〜22%)効果が示されています。

 

肥満治療としては、以前は食事、運動療法で3〜5%の減量でしたが、近年のGLP-1系薬剤、特にマンジャロでは−20%までの減量も期待され、これは肥満外科手術レベルとも言えるもので、世界的に「代謝医療革命」と呼ばれています。

 

わたなべ糖内科クリニック