血糖悪化はあなたのせいではないかも? 〜HbA1cの季節変動〜(シリーズ糖尿病67)2023年11月24日(金)行徳新聞
長かった暑い夏もやっと終わり、過ごしやすい季節になったと思ったらいきなり真冬の寒さへ…。最近HbA1cが上がってしまった、涼しくなって運動も始めたし食事もそれなりに頑張って体重も少し減ったのに、HbA1cが何故か上がってしまった方も少なくないのでは?
これには訳があります。季節の変わり目、寒くなる時期のHbA1cは上がりやすく、逆に暖かくなる時期のHbA1cは下がる傾向があります。気候が変わる、気温の上下で代謝が変わるのでインスリンの効き方が変わるのだと思います。暑ければいつでも汗をかいているし、寒いとなかなか汗をかきません。運動と同じとまでは言いませんが、それに近い効果もありそうです。
これからどんどん寒くなりますが、それだけでなく、忘年会、お正月など会食の機会も増えますし、また寒くなると外出が減って運動量が減り、その結果体重も増えるので悪化しやすくなります。
逆に、暖かくなる時期はHbA1cが下がる方が多く見られます。気温が上がって日も長くなるので気持ちも前向きになって外出、運動の機会が増えるので体重も減りやすくなります。
これらの季節変動は糖尿病のみならず、高血圧、脂質異常症などのコントロールにもみられます。体重、特に内臓脂肪の増減が関わるためと思われます。