糖尿病コントロールが悪化しやすい時期 (シリーズ「糖尿病」⑭)2015年1月30日(金)
新年あけましておめでとうございます。今の時期はどうしても糖尿病コントロールが悪化しやすい傾向があります。お正月後ということもありますし、年末年始は飲食の機会も多く、食生活も乱れがちです。加えて、この寒さ。外に出るのがおっくうになり、運動量も減りがちです。また、気温が下がるだけでも汗をかく機会が減り代謝も低下する傾向があり、インスリンの効きが悪くなり血糖が上がりやすくなります。国立衛生研究所の調査によると、年末年始は多くの方が体重を1kg以上増やすとのことです。
対策としては、会食やパーティには空腹の状態で行かないようにする。野菜サラダや低糖質の全粒粉パンなどを食べてから行くと食欲をコントロールしやすくなります。寒くても運動を減らさない。暖かい格好をする。また暖かい時間帯ならウォーキングもしやすいかもしれません。アルコールは色々と食事療法を乱しやすく、薬物治療中の方は低血糖の危険を高める恐れがあります。飲むなら上限を決めたいところです。「節度ある適度な飲酒」の上限とは、純アルコール換算で一日20g程度に相当し、これはビールなら中瓶1本(500mL)、日本酒なら1合(180mL)程度に相当します。