糖尿病がもっとも悪化しやすい季節です。 (シリーズ「糖尿病」㉖)2017年1月27日(金)
この時期は糖尿病が悪化している方がとても多い。その原因として、年末年始はクリスマス、お正月といったイベントが多いことに加え忘年会、新年会もある、加えてこの寒さ、外出の機会も減り汗をかきにくい、運動不足になりやすいことが挙げられます。その結果、体重が増えている方も多い。
体重が増えると2型糖尿病は悪化しやすい、同時に血圧、中性脂肪なども高くなりやすい。体重が増えれば内臓脂肪は増え(メタボは悪化し)インスリンの働きは落ち血糖は上がる。また運動不足で汗をかかなければ代謝は悪化し、やはりインスリンの働きは悪くなります。内臓脂肪が増え中性脂肪が上がれば、HDL(善玉)コレステロールが下がるので動脈硬化にもなりやすくなります。
この時期の対処法としては、やはり食事に気をつけ体重を増やさないように注意する、「緩やかな糖質制限」を心がけ糖質(炭水化物)を摂りすぎないようにする。体重を増やしにくい野菜、海藻類、大豆製品などは積極的に摂るべきでしょう。気温が低い時期は汗をかきにくいので、ウォーキングなどの運動を心がけ気持ちの良いレベルで汗をかくようにすることも有用です。
体重が少しでも減れば、糖尿病とともに血圧も安定し脂質異常も改善します。気分が良くなれば、治療に対するモチベーションも上がることでしょう。