緩やかな糖質制限のやりかた (シリーズ「糖尿病」㉙)2017年7月28日(金)
最近は糖質(炭水化物)制限が流行りで実行されている方も多いことでしょう。メリットとしては、まず痩せやすい。糖質の多い食物だけを減らせば良いので簡単で実行しやすい。食後血糖が上がらなくなり動脈硬化の予防になる。内臓脂肪が減りメタボも解消、認知症やガンの予防にも良さそう。
欠点としては、長期間続けるのがつらくリバウンドしやすい。炭水化物好きな人にとっては尚更です。腸内フローラに悪い可能性。腸内善玉菌を増やす食事は少なからず糖質だったりします。極端な糖質制限は逆に体調を悪くする可能性があり、お勧めは一日の糖質摂取量を70〜130gに保つ「緩やかな糖質制限」です。糖質を極端に減らすと血液中のケトン体が増えますが糖尿病の方は重篤な病態につながる恐れも出てきます。
糖質制限すれば、蛋白質と脂質の摂取が増えることになります。腎臓病で蛋白質制限を指示されている方は主治医とご相談ください。脂質摂取が増えるとカロリーが多くなるので肥満の方は要注意。摂る油の種類を考え、青魚を始めとして、アマニ油、えごま油、ナッツ類に多く含まれるオメガ3系脂肪酸(EPA、DHA)で増やせば、脳や血管の炎症を抑えるという話もありオススメです。当院では管理栄養士による指導も予約で行っております。