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自己血糖測定について 〜1日24時間全ての血糖値が分かるリブレ〜 (シリーズ糖尿病65)2023年7月28日(金)行徳新聞
血糖測定器を使えばいつでも自分で血糖値を測ることが出来ます。
指先に針を刺し血液を少量出して、専用の電極に着けることで測ります。
この器械は自由に購入することも出来ますが、糖尿病でインスリンなど注射治療中の方は保険適応となります。
1回の測定には1個の電極(チップ)が必要で一個ずつにそれなりの費用がかかり、また測定ごとに血を出す必要があります。
近年登場した(フリースタイル)リブレは、細い針の付いたセンサーを皮膚に留置し、時々スマホや専用のリーダーをかざして血糖値を読み取ります。
センサーを留置している間(2週間)は、いちいち血液を出さなくても何度でも血糖を知ることが出来、一度に8時間分の血糖値を一気に読み取るので血糖の変化(動き)を点ではなく線で捉えることが出来ます。
このセンサーは、非常に細いプラスチック製の針状のものが皮下に留置された状態でテープで固定されていますので、このままシャワーを浴びたり、30分以内であれば入浴、水泳をすることも可能です。
厳密には、リブレは血糖ではなく血管から外に流れ出た間質液中のグルコース濃度を測っていますので、急激な血糖変化がある場合には値の変化が少し遅れることに注意が必要です。
とは言え、リブレを使うことで1日24時間の血糖値が全てわかるので、毎日のインスリン注射に依存せざるをえない1型糖尿病の方には大変有益でしょう。
一般の方もネット等で購入することが出来ますが、インスリン注射で治療中の2型糖尿病の方は保険適応になります。
2023.07.25
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糖尿病と認知症 〜中年期は太り過ぎ、高齢期は痩せすぎに注意!〜(シリーズ糖尿病64)2023年5月26日(金)行徳新聞
我が国の認知症の人の数は現在約600万人とされ、2025年には高齢者の約5人に1人が認知症になると推定されます。
認知症の症状は記憶の障害(物忘れ)だけでなく、見当識障害、実行機能や判断力の障害なども伴い、徐々に進行します。
進行してしまうと残念ながら治りませんが、もし初期の段階(軽度認知障害=MCI)で見つけることができれば、治療薬等により進行を遅らせられる可能性があります。
短期の記憶力が衰えて物忘れが目立つようになるなど怪しいなと思ったら疑うことが大事です。
認知症は糖尿病の合併症ではありませんが、糖尿病の人は約1.5倍認知症になりやすいとされます。
未治療の糖尿病(高血糖)や重症の低血糖、血糖変動が大きいこと等は認知症のリスクです。
また動脈硬化をひき起こす高血圧、脂質異常症、喫煙も認知症のリスクです。
お酒は飲めば飲むほど脳は萎縮します(飲酒量と脳の萎縮率が比例する)ので不適切な飲酒は避けましょう。
中年期の肥満は認知症発症の危険因子ですが、高齢期の肥満は危険因子にならないようです。
逆に高齢期は低栄養や体重減少が危険因子だそうです。
中年の糖尿病の人は肥満を解消し管理を改善すること、逆に高齢の人は低栄養にならないよう栄養バランスに気を付け、積極的に運動を行い地域行事など社会参加し、余暇を楽しみ知的・芸術活動なども行う事などが認知症予防につながると思われます。
2023.07.25
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