シリーズ糖尿病

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    食事療法について 〜体重コントロールがまず大事〜(シリーズ「糖尿病」㊵)2019年5月24日(金)行徳新聞

    体重増加で糖尿病は悪化しやすい。体重を落とすには、まず食事の総カロリーを減らすことが必要です。食事の栄養素は大きく、炭水化物(糖質)、蛋白質、脂質(あぶら)に分けられ、それぞれの摂取バランスと健康との関連が議論されています。

    糖質制限は、糖質(炭水化物)だけに着目して制限すれば良いので分かりやすく、実行しやすい。糖質摂取量を減らすことで食後の血糖は上がりにくく食後のインスリン分泌が減るので体重が落ちやすく短時間で効果を実感しやすい。ただ初期には効果が顕著でも、長期間維持するのは難しく徐々に効果が薄れることも多い。

    BMI(体格指数)=22が標準体重ですが、必ずしもそこを目指す必要はありません。肥満の方は、まず現体重の−5%減量で血糖や代謝はかなり改善します。

    糖質制限を推奨する時にタンパク質、脂質はいくら食べても良いという論調もありますが果たしてどうでしょうか。腎臓病になると蛋白質摂取を制限しますが、蛋白摂取が多いと腎機能が悪くなるというデータは無さそうです。ただ動物性蛋白の摂取が多いと動脈硬化による死亡や糖尿病発症を増やすという報告もあり、現時点においては蛋白摂取量は総カロリーの20%以下が良さそうです。

    脂質は中身次第だと思います。肉は飽和脂肪酸を含みやすく動脈硬化につながるので脂身は避けたい。魚、なかでも光り物はオメガ3系不飽和脂肪酸を多く含み健康にも良い。オリーブオイルも一般的に良いとされますが、カロリーは高いので摂りすぎれば太ります。

     

     

     

    2019.06.12

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