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糖尿病と感染症 〜積極的な手洗いで接触感染の防止!〜(シリーズ「糖尿病㊺)2020年3月19日(金)行徳新聞
糖尿病の方で血糖コントロールが悪いと、細菌、ウイルス、真菌(カビ)に対する抵抗力が弱くなり、インフルエンザ、結核など感染症全般にかかりやすくなります。血糖値が高いと、白血球による殺菌能が低下したり、免疫に関わる細胞の働きが低下し、病原菌と十分に戦えなくなるからです。
この対策としては、良好な血糖コントロールを保つことが必要になります。また体の抵抗力をつけておくことも大切で、そのためには、血糖コントロールに加え、適度な運動、バランスのとれた食事、良質の睡眠等が大事になります。
今、懸念となっている新型コロナウイルスの感染経路としては、(咳から直接うつる)飛沫感染、接触感染、エアロゾル感染(空気感染?、定期的な換気が有効)などが言われていますが、一番重要なのが「接触感染」です。不特定多数の人が触った場所(ドアノブ、手すり、電気などのスイッチ、電車の吊り皮など)を無意識に触ってしまった指で、うっかり自分の顔を触ってしまうことで感染します。眼、鼻、口の粘膜から感染するようです。
だから、定期的に手洗いすることが大事なのです。何か触ったらすぐに手洗い、外でどこか触ったらすぐに手洗いを。たとえアルコール消毒が無くても、石鹸で手洗いです!
2020.09.15
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新型コロナに負けるな!(シリーズ「糖尿病㊻)2020年5月22日(金)行徳新聞
新型コロナウイルス感染を恐れる日々ですね。4月7日に緊急事態宣言が発令されて一ヶ月以上経ちますが、さすがに新規感染者数は減って来ました。そりゃそうです。ここまで皆頑張っているのに減らなければ嘘です。ただ、解除されて一気に緩めば第二波が来かねません。まだまだ終息は先のようです。この環境とうまく付き合えるよう今後は生活を変えないといけません。
外出時はマスクをして自分の手(指)で顔を触らないようにしましょう。指先にウイルスがついても顔を触らなければ大丈夫。帰宅したらまずは石鹸で手洗い。石鹸に含まれる界面活性剤は高濃度(50%以上)アルコールとともに新型コロナウイルス抑制にとても有効であることが北里研究所の研究で示されました(今回は花王製品のみ)。両手指を中心に両手全体を30秒しっかり洗えば、家の中のものを自由に触っても大丈夫。
仕事もテレワークとなりジムもお休み、運動不足で体重が増えてしまっている方も多いと思います。家での運動、踏み台昇降はいかがでしょう。意外にきつく息も上がりますので、まずは楽なところから。いきなり無理は禁物です。
やはりウォーキングができればベスト。マスクをして人混みを避ければ外出しても良いと思います。その場合ソーシャル・ディスタンスに注意してお互いの距離が2m以内に近づかないようにしましょう。
2020.09.15
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体重を減らす糖尿病薬 〜でも、減量だけを目的に使うのは如何なものか?〜(シリーズ「糖尿病㊼)2020年7月24日(金)行徳新聞
糖尿病の薬には、飲み薬(内服薬)と注射薬があります。糖尿病の薬ですから血糖値を下げ正常に近づけることが目標ですが、副次的な効果もあり、体重を増やすもの、減らすもの、どちらでもないものがあります。体重が減らなくて困っている方にとっては、血糖を下げると同時に体重も減らすものがあればベストですね。
古くはメトホルミン、炭水化物の消化吸収を遅らせるのむ薬(α−グルコシダーゼ阻害薬)がそれでしたが、体重減少効果はあっても軽度でした。しかし、近年血液中の糖(血糖)を尿中に持続的に捨てる薬(SGLT2阻害薬)が出てきて、これは平均で体重を3kgくらい低下させます。血糖低下だけでなく減量も出来るので2型糖尿病に併発しやすい高血圧、脂質異常症、脂肪肝も改善します。さらに心血管病、腎臓病を併発している方の予後も大幅に改善することが分かって来ました。
注射薬であるGLP-1受容体作動薬(ビクトーザ、トルリシティなど)にも同様の効果が示されましたので、特に心臓病や腎臓病を併発している2型糖尿病の方には、これらSGLT2阻害薬、GLP-1受容体作動薬を積極的に使うよう欧米では推奨されています。GLP-1受容体作動薬は胃の動きを抑えるので、使い始めに気持ち悪くなることがありますが、うまく使えば食欲を落とし減量効果も期待できるでしょう。
2020.09.15
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